骨髄異形成症候群で障害年金は受給できる?認定基準と申請のポイント
骨髄異形成症候群と診断され、貧血や倦怠感、感染しやすさなどによって生活や仕事に支障が出ている方のなかには、「障害年金の対象になるのだろうか」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
骨髄異形成症候群では血液細胞の減少などによって症状が現れることがありますが、障害年金は病名だけで受給の可否や等級が決まる制度ではありません。
症状や検査結果、治療の状況に加えて、日常生活や仕事がどの程度制限されているのかなどを総合的に確認することが大切です。
そこで、今回は骨髄異形成症候群と障害年金の関係、請求前に確認したい要件、申請を進める際のポイントについて解説します。
骨髄異形成症候群で障害年金は受給できる?
傷病名だけではなく障害の状態から判断される
骨髄異形成症候群は、骨髄で血液細胞が正常につくられにくくなり、赤血球、白血球、血小板などが減少することがある病気です。
赤血球が減少すれば貧血による息切れや動悸、倦怠感などが現れることがあり、血小板が減少すると出血しやすくなる場合があります。
また、白血球の減少などによって感染しやすくなることもあり、症状の現れ方や程度には個人差があります。
障害年金では、「骨髄異形成症候群と診断された」という事実だけで受給できるわけではありません。
一方で、病名だけを理由に対象外になるわけでもありません。
重要なのは、病気によって生じている障害の程度が障害年金の認定基準に該当するかどうかです。
血液・造血器疾患の認定基準に沿って総合的に判断される
血液・造血器疾患による障害については、自覚症状や他覚所見、検査成績、一般状態、治療内容、症状の経過、具体的な日常生活状況などから総合的に認定されます。
そのため、血液検査の数値だけを見て障害年金の対象になるかどうかを判断することはできません。
認定基準では、血液・造血器疾患について、貧血や出血傾向、易感染性などの状態、輸血の必要性、治療状況なども確認されます。
さらに、ヘモグロビン濃度や血小板数、好中球数などの検査所見に加え、日中どの程度起きていられるのか、身の回りのことを自分で行えるのか、外出できるのかといった一般状態も判断材料になります。
検査値は治療などによって変動することもあります。
したがって、一つの検査結果だけではなく、治療前後の経過や継続的な症状、実際の生活への影響まで整理しておくことが重要です。
1級・2級・3級では日常生活や労働への制限の程度が異なる
障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があり、初診日に加入していた年金制度などによって請求する年金が異なります。
障害基礎年金には1級と2級があり、障害厚生年金には1級から3級があります。
血液・造血器疾患について、1級では日常生活を自力で送ることが極めて困難な程度、2級では日常生活に著しい制限が必要となる程度、3級では労働に制限を受ける、または制限を加える必要がある程度が認定の基本的な考え方となっています。
たとえば、働いているという理由だけで直ちに対象外になるわけではありません。
仕事の内容や勤務時間、欠勤・休職の状況、職場から受けている配慮なども含め、病気による制限を具体的に確認することが大切です。

障害年金の請求で確認したい3つの要件
初診日を特定できるか
障害年金を検討するときに、まず重要になるのが初診日です。
初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
骨髄異形成症候群の場合、現在治療を受けている病院を初めて受診した日が必ず初診日になるとは限りません。
現在の診断に至る前に、血液検査の異常や貧血などを理由として別の医療機関を受診している場合には、過去の受診経過を確認する必要があります。
初診日は、どの障害年金を請求することになるのかという点にも関係します。
厚生年金加入中に初診日があれば障害厚生年金を検討することになり、国民年金加入中などに初診日があれば障害基礎年金を検討することになります。
以前から複数の医療機関に通っている場合は、受診歴を時系列で整理しておくとよいでしょう。
保険料納付要件を満たしているか
障害年金では、障害の程度だけでなく、一定の保険料納付要件を満たしていることも必要です。
原則として、初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と免除期間を合わせた期間が3分の2以上あることなどが求められます。
一定の条件を満たす場合には、直近1年間に保険料の未納がないことによる特例で確認されることもあります。
また、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある障害基礎年金では、保険料納付要件はありません。
保険料の納付状況は記憶だけで判断せず、年金記録を確認しながら整理することが大切です。
私たち湘南・藤沢障害年金サポートでは、保険料納付要件を満たしているかの確認についてもご相談を承っています。
障害認定日や現在の状態が認定基準に該当するか
障害年金では、障害認定日にどのような状態だったのかも重要です。
障害認定日は原則として初診日から1年6か月を経過した日で、その時点で認定基準に該当していれば、障害認定日による請求を検討できます。
障害認定日の時点では障害の程度が基準に該当していなくても、その後に病状が悪化して基準に該当する状態となった場合には、事後重症による請求が可能な場合があります。
そのため、「最初は症状が軽かったから障害年金は無理だろう」と自己判断するのではなく、現在までの病状の変化を整理することが大切です。
骨髄異形成症候群では、経過観察が中心の時期から治療が必要な状態へ変化したり、輸血が必要になったりするなど、経過のなかで生活への影響が変わることがあります。
障害認定日当時と現在の状態を分けて確認すると、どの時点での請求を検討すべきか整理しやすくなります。

骨髄異形成症候群の障害年金請求を進めるポイント
貧血や出血傾向などの症状と検査結果を整理する
申請を考える際は、病名だけではなく、実際にどのような症状が続いているのかを整理しましょう。
たとえば、貧血による強い倦怠感や息切れ、動悸、めまい、出血しやすい状態、感染への不安など、日常生活に影響している症状を具体的に把握することが大切です。
あわせて、血液検査の結果や輸血の頻度、治療内容、通院頻度なども確認します。
造血幹細胞移植を受けた場合についても、障害認定基準では術後の症状、GVHDの有無や程度、治療経過、検査成績などを考慮して総合的に認定するとされています。
数値だけを伝えるのではなく、その結果としてどのような不調が生じ、生活に何ができなくなっているのかまで結び付けて整理することがポイントです。
治療状況と日常生活や仕事への影響を具体的に伝える
障害年金の審査では、診断書などを通じて実際の障害状態が確認されます。
そのため、診察の際には検査結果だけでなく、普段の生活で困っていることを医師に具体的に伝えておくことが重要です。
たとえば、買い物に行くだけで強く疲れて休息が必要になる、家事を家族に任せることが増えた、体調不良による欠勤が増えた、勤務時間を短くしてもらっているなど、生活や仕事への影響は人によって異なります。
「つらい」「疲れやすい」という表現だけではなく、何をするとどの程度負担が生じるのかを整理すると実態を伝えやすくなります。
診断書の内容と実際の日常生活状況に大きなずれがあると、本来伝えたい障害状態が十分に伝わらない可能性があります。
受診時から生活上の困りごとを整理し、医師と共有しておくことが大切です。
申請準備に不安がある場合は早めに専門家へ相談する
骨髄異形成症候群で障害年金を検討する場合は、初診日の確認、保険料納付要件、障害認定日、現在の症状、検査結果、治療経過など、整理する項目が複数あります。
特に受診歴が長い場合や複数の医療機関を受診している場合は、どこが初診日になるのか判断に迷うこともあるでしょう。
湘南・藤沢障害年金サポートでは、社会保険労務士が障害年金に関する相談や裁定請求を支援しています。
ご契約までの相談は無料で、請求を依頼いただいた場合には、受給資格・要件の確認、必要書類の取り寄せ、診断書の記入内容に関する助言や点検、病歴・就労状況等申立書などの作成、年金事務所への提出までサポートしています。
もちろん、ご相談いただいたからといって障害年金の受給や等級が保証されるものではありません。
それでも、自分の場合にどのような点を確認する必要があるのかを整理することで、申請に向けて次に行うことが見えやすくなります。
藤沢市を中心に、遠方からのお問い合わせも受け付けていますので、骨髄異形成症候群による症状で生活や仕事に支障があり、障害年金を検討している方はご相談ください。
まとめ
骨髄異形成症候群は、病名だけで障害年金の受給可否が決まるわけではありません。
障害年金では、貧血や出血傾向などの症状、検査成績、治療経過、日常生活や仕事への影響などを踏まえて、障害の程度が総合的に判断されます。
請求を検討するときは、初診日、保険料納付要件、障害認定日や現在の状態を一つずつ整理することが大切です。
症状や受診歴が複雑で、どこから確認すればよいか分からない場合は、湘南・藤沢障害年金サポートへお気軽にご相談ください。


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