【うつ病】障害厚生年金2級の受給事例|初診病院が廃院・カルテなしから初診日を立証できた事例

年代:50代

性別:男性

傷病名:うつ病

年金の種類:障害厚生年金

等級:2級

相談時の状況

相談者の50代男性(A様)は、勤務先での極度な人間関係・業務ストレスから体調を崩し、精神科を受診されたところ「うつ病」と診断されました。その後も症状の波が激しく、複数の医療機関で治療を継続されていましたが、思うように回復せず休職を余儀なくされ、最終的には退職へ追い込まれてしまいました。

収入が絶たれ、今後の生活に強い不安を感じたA様は、障害年金の申請を決意しご自身で年金事務所へ相談に行かれました。しかし、ここで決定的な壁にぶつかります。最初に受診したクリニックが数年前に廃院しており、カルテも破棄されていたのです。

年金事務所からは「最初の病院の受診状況等証明書(初診日の証明書)が提出できなければ、申請手続きを進めるのが難しい」と言われてしまいました。「自分がいつから治療を始めたかは間違いないのに、病院がないという理由だけで諦めなければいけないのか……」と絶望的なお気持ちになられたA様は、当事務所の無料相談へお越しになりました。

申請におけるポイントと当事務所のサポート

障害年金の審査において「初診日にどの年金制度に加入していたか」を証明することは必須条件です。初診病院が存在しない本件では、ご本人の記憶や申立てだけでは客観的な証拠として認められません。

当事務所では、「残された客観的資料から、法的に耐えうる初診日の証拠を再構築する」方針を立て、以下のサポートを行いました。

1. 後続医療機関のカルテから「初診病院に関する記載」を特定

最初のクリニックのカルテが存在しないため、次に通院した2番目・3番目の病院へカルテの開示請求を行いました。医師の経過観察記録や初診時の問診票を細かく精査した結果、2番目の病院のカルテ内に「〇年〇月頃より前医(初診病院)に通院開始」という、当時の主治医による明確な聞き取り記録を発見し、決定的な客観的証拠として確保しました。

2. 公的制度の利用履歴・関係資料による多角的な裏付け

カルテの記録をさらに補強するため、当時の「健康保険の傷病手当金支給決定通知書」や「お薬手帳の履歴」などの公的資料を収集・整理しました。いつから休職し、どの時期に医療機関へ通い始めていたのかを時系列の表にまとめ、初診日と年金制度の加入状況が整合することを論理的に証明する「初診日に関する申立書」を作成しました。

3. 主治医への適切な情報共有と受給要件の整理

現在の症状や日常生活の困難さが障害等級基準(2級)に該当しているかを丁寧に整理しました。主治医の先生へ診断書作成をご依頼する際も、A様が一人暮らしで食事や掃除などの家事に著しい制限があることなど、日常のリアルな困りごとが的確に反映されるよう、情報整理を行って橋渡しをいたしました。

結果

提出後、年金機構による審査を経て無事に初診日が認められ、障害厚生年金2級の受給が決定いたしました。

ご自身だけでは「初診日の証明ができない」と一度は諦めかけていらっしゃったA様ですが、受給決定通知書が届いた際には「最初の病院がないと分かった時は頭が真っ白になりました。諦めずに専門家へ相談して本当に良かったです。これで安心して治療に専念できます」と、安堵の表情でお話しくださいました。

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