ASDは障害年金を受給できる?受給条件についても解説

ASD(自閉症スペクトラム症)は、その特性から日常生活や社会生活において様々な困難を経験される方がいらっしゃいます。
こうした困難が原因で、経済的な不安を感じることもあるかもしれません。
しかし、公的な支援制度である障害年金は、条件を満たすことでASDのある方でも受給できる可能性があります。
この制度を理解し、ご自身の状況に合った申請を行うことで、経済的な安定に繋がることも期待できます。
ここでは、湘南・藤沢エリアで多くの相談を受けている専門家の視点から、ASDと障害年金について、受給の可能性や申請のポイントを解説します。

ASDで障害年金はもらえるか

ASDでも障害年金は受給可能

ASD(自閉症スペクトラム症)のある方でも、障害の状態が認定基準に該当する場合は、障害年金を受給できる可能性があります。
障害年金は、病気や事故が原因で障害を負った方へ国から支給される公的年金の一つです。
老齢年金と同じ公的年金であり、決して特別な手当ではありません。
ASDを含む発達障害は、精神の障害の認定基準に基づいて審査が行われ、特性による生活上の制限が基準に該当すると認められれば受給の対象となります。

障害年金がASDで受給できる理由

障害年金は、診断名だけで支給が決まるわけではありません。
障害の状態が「日常生活や仕事をするにあたってどのくらい支障があるか」という点がポイントになります。
ASDによる対人関係の困難や、社会的適応の難しさ、不適応行動などにより、日常生活に著しい制限を受けている場合、その不便さや困難さに着目して認定が行われます。
したがって、ASDという名称よりも、特性によって「具体的にどのような助けが必要か」という実態が受給可否の判断の中心になります。

ASDの障害年金受給条件とは

3つの受給要件を満たす必要がある

ASDで障害年金を受給するためには、大きく分けて3つの要件を満たす必要があります。

・初診日要件
障害の原因となった病気や特性について、初めて医師の診療を受けた日(初診日)に、公的年金に加入している必要があります。20歳前の年金未加入期間に初診日がある場合も対象となりますが、発達障害の場合は「いつが初診日か」の特定が非常に重要です。

・保険料納付要件
初診日の前日時点で、一定期間の年金保険料を納付している必要があります。原則として未納期間が3分の1未満であればクリアとなりますが、20歳前に初診日がある場合はこの納付要件は問われません。

・障害程度要件
障害認定日(原則として初診日から1年6か月が経過した日)において、障害の状態が法令で定める等級に該当している必要があります。

ASDの障害等級認定基準を理解する

障害の程度は、1級から3級までの区分があります(障害基礎年金は1級・2級のみ)。
例えば、1級は「他人の介助を受けなければ自分の用を弁ずることができない程度」、2級は「日常生活に著しい制限を受ける程度」とされています。
精神の障害の審査では、就労しているからといって直ちに不支給になるわけではありません。
仕事の内容や職場で受けている援助、周囲との意思疎通の状況などを含めて、総合的に判断されるのが特徴です。

ASDの障害年金申請で確認すべきポイント

診断書作成で困りごとを正確に伝える

主治医に書いてもらう「診断書」は、審査において極めて重要な書類です。
しかし、診察時の短い時間だけでは、日常生活の本当の苦労が医師に伝わりきらないことがあります。
日頃の生活で困っている場面や、家族から受けているサポートの内容を整理して医師に伝えることが、実態に即した診断書を作成してもらうための鍵となります。
内容が軽く書かれてしまうと、適切な等級が認められない可能性があるため、注意が必要です。

病歴・就労状況等申立書で生活状況を具体的に示す

ご自身やご家族が作成する「病歴・就労状況等申立書」は、発症から現在までの経過を振り返る重要な資料です。
ASDの場合、幼少期からの対人関係の悩みや学校生活の状況、職場でのコミュニケーションの課題などを端折ることなく書く必要があります。
過去を振り返って作成するのは非常に負担がかかる作業ですが、どれだけ周囲の援助が必要かを具体的事実に基づいて記述することが、審査の理解につながります。

受給できる金額の目安を知っておく

障害年金は、初診日に加入していた年金制度によって金額が異なります。
国民年金(障害基礎年金)の場合、令和7年度の年額は2級で831,700円(子の加算を除く)となっており、月額換算では約6万9千円程度です。
一方、厚生年金(障害厚生年金)は加入していた期間の報酬額に応じて年金額が決まるため個人差がありますが、障害基礎年金に上乗せして支給されます。
これらは生活を支える大きな基盤となりますので、ご自身がどちらの対象になるか、事前に確認しておくことをお勧めします。

まとめ

ASD(自閉症スペクトラム症)のある方にとって、障害年金は生活の安定を守るための大切な権利です。
しかし、制度が複雑でやるべきことが多く、個人で手続きを行うことが非常に困難なケースも少なくありません。
特に「病歴・就労状況等申立書」の作成や医師との連携には専門的なノウハウが必要です。

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