障害年金が不支給になる理由とは不支給決定後の対応策を解説
障害年金の申請が不支給となったとき、その決定通知書だけでは具体的な理由が掴みにくく、混乱や不安を感じる方は少なくありません。 なぜこのような結果に至ったのか、どこに問題があったのか、その明確な答えを求めているのではないでしょうか。 今回は、障害年金が不支給となる具体的な原因を解説し、次に取るべき行動について論じます。
障害年金が不支給となる根本的な理由は何ですか?
障害認定基準を満たさないケース
障害年金は、国の定める「障害認定基準」に基づき、その障害の状態が一定の重症度以上であると認められた場合に支給される制度です。 診断書や添付資料の内容が、これらの認定基準で示される障害状態のいずれにも該当しないと判断された場合、障害年金は不支給となります。
提出書類に不備や不足があるケース
障害年金の申請には、診断書、病歴・就労状況等申立書、受診状況等証明書、戸籍謄本など、多岐にわたる書類の提出が義務付けられており、これらの書類に記載漏れや誤りがあったり、必要な書類が一部でも欠けていたりすると、審査が進まず、日本年金機構から追完(書類の補正・追加)の依頼が来ることがあります。その依頼に応じず、必要な書類が最後までそろわない場合には、却下や不支給といった結果につながることがあります。
初診日を証明できないケース
障害年金の申請において、初診日を明確に証明することは非常に重要な要件の一つです。 この初診日が確認できないと、どの制度に加入していたかや、保険料納付要件を満たしているかが判断できず、たとえ現在の障害状態が重くても、結果として障害年金が認められない(不支給となる)ことがあります。
保険料納付要件を満たさないケース
障害年金を受給するためには、初診日の前日において、一定の保険料納付要件を満たしている必要があります。 具体的には、初診日の属する月の前々月までの加入期間のうち、3分の2以上の期間で保険料を納付しているか、免除されている期間があるか、あるいは直近1年間に保険料の未納がないことの、いずれかの条件を満たす必要があります。
(※直近1年間に未納がないこととする特例は、法改正等により取扱いが変わる場合があります。)

不支給判断の基準
診断書の内容が障害状態を適切に反映しない
障害年金審査において、診断書は申請者の障害状態を客観的に示す最も重要な書類です。 医師が申請者の症状を十分に理解していない場合や、患者自身が医師に症状や困りごとを的確に伝えきれていない場合、診断書の内容が実際の障害状態よりも軽度であると判断され、不支給に繋がる可能性があります。
病歴・就労状況等申立書の内容が症状と矛盾する
病歴・就労状況等申立書は、申請者自身が病気の経過や現在の症状、日常生活の状況などを具体的に記述する書類です。 この申立書の内容が、診断書やその他の客観的な資料と矛盾していたり、症状の推移が不明瞭であったりすると、審査官は申請者の障害状態に疑義を抱く可能性があります。
日常生活能力の評価が実態と異なる
障害年金の審査では、その障害によって日常生活がどの程度制限されているかという「日常生活能力」の評価が非常に重視されます。 診断書には、食事、排泄、入浴、着替え、移動、家事、金銭管理、対人関係などの項目について評価する欄があり、この評価が実態と異なる場合、不支給となる大きな要因となります。
複数の傷病の総合的な評価が不足する
複数の傷病を抱えている場合、それぞれが個別に認定基準を満たさないとしても、複合的に影響し合い、全体の日常生活能力や就労能力が大きく阻害されていることがあります。 診断書や申立書において、複数の傷病がどのように複合的に影響し合っているのか、具体的に説明する必要があります。

不支給決定後に取るべき行動は何ですか?
不支給理由を具体的に確認する方法
不支給決定通知書には不支給となった理由が大まかに記載されていますが、その記載だけでは具体的な問題点を特定することが困難です。 より詳細な不支給理由を知るためには、日本年金機構に対して「不支給決定理由の開示請求」を行うことが最も確実な方法です。
不服申し立て(審査請求)を行うポイント
不支給決定の内容に不服がある場合、決定があったことを知った日の翌日から3ヶ月以内に「審査請求」を行うことができます。審査請求を行う際には、不支給決定のどこが不当であるのかを具体的に主張し、その主張を裏付ける新たな証拠を提出することが重要です。なお、審査請求の結果にもなお不服がある場合には、「再審査請求」を行う二段階目の不服申立て制度も用意されています。
再申請を検討する際の準備
審査請求が認められなかった場合や、症状が悪化した場合など、再度障害年金を請求する「再請求」を検討することもあります。
再請求を行う際には、前回の不支給理由を徹底的に分析し、その問題点をできる限り解消することが最も重要です。一般的には、前回の請求時から一定期間が経過し、障害の状態に変化が生じていることが望ましいとされています。
専門家への相談で状況を打開する
障害年金の手続きは複雑で、一度「不支給」となると、どう対応すれば良いのか分からなくなる方も多いものです。 社会保険労務士などの専門家は、不支給理由の分析から、不服申し立てや再申請のサポートまで幅広く対応します。 湘南藤沢障がい年金サポートセンターでは、一人ひとりの状況に寄り添い、最善の方法を一緒に考えていきます。
まとめ
障害年金が不支給となる理由は多岐にわたり、障害認定基準を満たさない、提出書類の不備、初診日の証明不足、保険料納付要件の未達、診断書や申立書の内容が実態を適切に反映していないといった要因が複雑に絡み合っています。 不支給理由の開示請求を行うことで、審査官の判断根拠を詳細に確認できます。 その上で、不服申し立てや再申請を検討する際には、不支給となった具体的な理由を徹底的に分析し、新たな証拠の提出や書類内容の改善を図ることが不可欠です。 専門家へ相談することで、状況を打開し、障害年金受給への道筋を明確にできる可能性を大きく高めることができるでしょう。


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