病院で診断書をもらえない時どうする?原因と解決策

病院で診断書をもらえない、そんな経験はありませんか?大切な手続きに必要な診断書がもらえないと、不安や焦りを感じるのは当然です。
今回は、病院で診断書をもらえない理由と、その解決策を具体的な事例を交えながらご紹介します。
医師の立場、法律的な観点、そして具体的な行動指針まで、網羅的に解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

 

病院で診断書をもらえない理由を徹底解説

 

医師が診断書を発行しない主な理由

 

診断書がもらえない理由は様々です。
医師が診断書を発行しない主な理由は、大きく分けて以下の3つに分類できます。
1.医学的に診断書を発行する根拠がない場合:患者さんの症状が、診断書を発行するほどの明確な医学的根拠を欠いている場合です。
例えば、症状が軽微であったり、客観的な検査結果が不足していたりする場合などがあります。
この場合、医師は診断書を発行する責任を負いません。
2.患者さんのプライバシー保護:患者さんのプライバシー保護のため、診断書を発行できない場合があります。
例えば、精神疾患や性的問題など、患者さんが公表したくない病名や診断内容が含まれる場合、医師は慎重な判断を迫られます。
患者さんの同意を得られない限り、診断書を発行することは困難です。
3.時間的制約や事務作業の負担:医師は診察や治療、研究など、多忙な日々を送っています。
診断書の作成には時間と労力がかかるため、医師が時間的に余裕がない場合、診断書の発行を後回しにする、もしくは断るケースも考えられます。

 

法律に基づいた医師の義務と権利

 

医師には、診断書を発行する義務と権利があります。
医師法第19条2項には、「診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。
」と明記されています。
しかし、これは「正当な理由」があれば拒否できることを意味します。
前述の医学的根拠の不足やプライバシー保護の観点も、この「正当な理由」に該当する可能性があります。
医師は、患者さんの健康を守るという立場から、診断書の内容に責任を負う必要があります。
そのため、不確実な情報に基づいて診断書を発行することは避け、正確な情報に基づいて作成する必要があります。

 

診断書がもらえない状況別の対処法

 

診断書がもらえない状況は様々です。
状況に応じて、適切な対処法を選択することが重要です。
1.医師に丁寧に依頼する:まずは、医師に診断書を発行するよう、丁寧に依頼してみましょう。
その際、診断書が必要な理由や目的を具体的に説明することで、医師の理解を得やすくなります。
また、必要な情報(例えば、症状の詳細や検査結果など)を事前にまとめておくとスムーズです。
2.再診を申し込む:一度目の診察では医師が診断書を発行するのに必要な情報が不足していた可能性があります。
再診を申し込んで、改めて症状を詳しく説明したり、追加検査を受けたりすることで、診断書発行の可能性が高まる場合があります。
初診で診断書を書いてくれる医師はいないので、病状をよくわかってもらったうえで、信頼関係を築いていけるよう定期的に通院することが大切です。
3.別の医師に相談する:どうしても診断書がもらえない場合は、セカンドオピニオンを求めるか、別の医療機関を受診することを検討してみましょう。
セカンドオピニオンでは、別の医師の意見を聞くことで、より客観的な診断や治療方針を得ることができます。

 

診断書発行を依頼する際のポイント

 

スムーズな依頼のための準備と注意点

 

診断書をスムーズに発行してもらうためには、事前準備が重要です。
まず、診断書が必要な理由と目的を明確にしましょう。
そして、診断書に記載してほしい具体的な内容をリストアップし、必要に応じて、過去のカルテや検査結果などの資料を準備しておくとスムーズです。
また、医師とのコミュニケーションを円滑にするために、冷静で丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
感情的に訴えかけるのではなく、事実を淡々と説明することが大切です。

 

医師との良好なコミュニケーションの秘訣

 

医師との良好なコミュニケーションは、診断書発行への重要な鍵となります。
医師に質問をする際は、事前に質問内容をまとめておくことで、効率的に情報を共有できます。
また、聞きにくいことでも、遠慮せずに質問することで、誤解を防ぎ、スムーズなコミュニケーションを築くことができます。
医師の立場を理解し、時間的な制約や業務の負担を考慮した上で、依頼するタイミングや方法を検討することも重要です。

 

必要書類や手続き方法の確認

 

診断書を依頼する際には、必要な書類や手続き方法を事前に確認しておきましょう。
医療機関によって、必要な書類や手続き方法は異なる場合があります。
ホームページや電話で確認し、必要な書類を準備してから受診することで、スムーズに診断書を発行してもらうことができます。
また、発行にかかる費用や期間についても確認しておくと安心です。

 

それでも診断書がもらえない場合の最終手段

 

セカンドオピニオンの活用方法

 

セカンドオピニオンとは、主治医以外の医師に意見を求めることです。
診断書がもらえない場合、セカンドオピニオンは有効な手段となります。
セカンドオピニオンを受ける際には、主治医から紹介状をもらったり、医療機関に問い合わせたりする必要があります。

 

転院を検討する際のポイント

 

診断書がどうしてももらえない場合は、転院という選択肢も考えられます。
転院する際には、新しい医療機関の選定が重要です。
新しい医療機関を選ぶ際には、専門医がいるかどうか、評判が良いかどうかなどを確認し、慎重に選びましょう。
また、転院手続きに必要な書類や手続き方法についても事前に確認しておく必要があります。

 

弁護士や専門家への相談

 

それでも解決しない場合は、弁護士や医療関係の専門家に相談してみましょう。
弁護士は、法律的な観点からアドバイスをしてくれます。
医療関係の専門家は、医療的な観点からアドバイスをしてくれます。
専門家が必要な際はぜひ当社にご相談ください。

 

まとめ

 

病院で診断書がもらえない場合、その理由は医学的根拠の不足、プライバシー保護、時間的制約など様々です。
しかし、医師には正当な理由がない限り診断書を発行する義務があります。
まずは医師に丁寧に依頼し、再診を検討するなど、段階的な対応が有効です。
それでも解決しない場合は、セカンドオピニオン、転院、弁護士や専門家への相談も選択肢となります。
大切なのは、冷静に状況を把握し、適切な対応をとることです。
この記事が、皆様のお役に立てれば幸いです。

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