障害厚生年金2級の受給事例|発達障害と診断された20代男性

【発達障害】障害厚生年金2級の受給事例|受給事例:発達障害と診断された20代男性

 

年代 20代
性別 男性
傷病名 発達障害(自閉スペクトラム症)
年金の種類 障害厚生年金
等級 2級

 

相談時の状況

ご相談者様は、幼少期から集団行動が苦手で、コミュニケーションにも困難を感じることがありましたが、特に診断を受けることなく学生生活を送ってこられました。

高校卒業後、一般企業に就職しましたが、仕事の指示を理解するのが難しいマルチタスクがこなせない職場での人間関係がうまく築けないといった問題に直面。
上司からの叱責が続き、強いストレスを感じるようになりました。
次第に、不眠や気分の落ち込み、不安感といった二次的な精神症状も現れ、出勤が困難な状態に。

心療内科を受診したところ、発達障害(自閉スペクトラム症)と診断されました。
ご自身の特性が原因であったことを初めて知り、納得すると同時に、この先どのように生きていけば良いのか、働くことができるのか、将来に対する大きな不安を抱えていらっしゃいました。
ご両親が障害年金の制度を知り、「息子の将来のために、少しでも経済的な支えがあれば」との思いで、当事務所にご相談に来られました。

申請におけるポイントと当事務所のサポート

①初診日の特定

発達障害は先天性の疾患であるため、「20歳前の傷病による障害基礎年金」の対象となるケースが多いですが、ご相談者様は厚生年金加入期間中に初めて医師の診察を受けていました。
そのため、「厚生年金加入中の初診日」を証明することで、障害厚生年金の対象となることを確認し、手続きを進めました。

②幼少期からの状況を整理した「病歴・就労状況等申立書」の作成

発達障害の申請では、生まれつきの特性が、社会に出てからどのように日常生活や就労に影響を与えたかを具体的に示すことが重要です。
ご本人様やご両親から、幼少期からのご様子、学生時代の困難、そして就職してからの具体的な失敗体験や苦労を詳細にヒアリングしました。その内容を丁寧にまとめ、診断書だけでは伝わりきらない「生きづらさ」を「病歴・就労状況等申立書」で詳細に記述しました。

③日常生活能力の的確な評価

診断書を作成いただく医師に対して、日常生活における支障(金銭管理、対人関係、身辺の安全保持など)についてまとめた資料を提供。
ご本人様が一人ではできないこと、家族のサポートが不可欠であることを客観的な事実としてお伝えし、実態に即した診断書を作成していただけるよう依頼しました。

結果

慎重に準備を進め、申請を行った結果、「障害厚生年金2級」の受給が決定しました。

ご本人様は、「自分と同じような特性を持つ人が、年金をもらって生活していることを知らなかった。これで少し安心できました」と、安堵の表情を浮かべておられました。
ご両親も、「息子が社会から認められたようで嬉しいです。経済的な基盤ができたことで、本人のペースに合った働き方や生き方を、焦らずに探していけます」と大変喜んでくださいました。

現在、ご本人様は障害者雇用枠での就労を目指し、職業訓練に参加するなど、前向きに次の一歩を踏み出されています。

 

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